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管理人の日記
「FF13シリーズ」のリマスター完全版が発売未定! どうして13だけ…
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ピが駄作だったからでしょ…(違うリマスター方式を選んだ理由) |
本日朝の「State of Play」では、FF関連として、「ファイナルファンタジータクティクス:イヴァリースクロニクル」という作品が発表された。簡単に言うと、FFタクティクスのリマスター完全版である。
…まず、『FFタクティクス』は、1997年に初代プレイステーションで登場した、FFシリーズのスピンオフ作品だ。バトルシステムとして、マス目のように区切られたフィールドで、ボードゲームのような戦いが繰り広げられることが特徴だ。いっぽうで、その遊戯的な雰囲気に反して、シナリオはシビアそのものであり、身分・戦乱・貧困・謀略といったテーマで、血なまぐさい闘争が描かれる。さらに、バトル難易度に関しては、輪をかけて苛烈であり、序盤から中盤まではずっと最高レベルの難関が続き、その頂点たる「リオファネス城3連戦」の難しさは、今なお伝説級だ。いっぽうで、「シド」がシリーズ最強のバランスブレイカーであることも有名であり、彼が仲間になった瞬間に、ずっと厳しめだったゲームバランスが一気に崩壊してしまう。その他、「イヴァリース」と呼ばれる世界が初登場した作品であり、その後も、本編作品の「FF12」を代表とし、大小様々な関連作品が登場している。
――とまあ、そんな感じで、FFタクティクスは、多くの話題性を持つ、FFシリーズの良スピンオフであり、ファンならプレイをしてみてほしい作品だ。私も、FF12の「ザ・ゾディアック・エイジ」がPS4で初登場した頃に、イヴァリース繋がりということで同時プレイをしており、しれっと「持たざるもの」「愛にすべてを」などと、各話タイトルに用いていたりもする。日付を調べてみると、2017年のことだ。8年前…だと…?
しかしながら。FFタクティクスは、これまで、現行機での移植が行われてこなかった。
…まず、最新と言えるのが、PSPへの移植版である「獅子戦争」であり、2007年の話だ。だがこれは、劣化移植として有名である。というのも、戦闘中に、ほぼ常時処理落ちが発生するという、とんでもない出来になっているらしい。携帯機への移植なら仕方ない…と言いたいところだが、PSPは、初代PSよりも全体的に優れた性能を持っているため、そのような言い訳もできまい。当時の移植作の恒例として、各種の追加要素が存在するのはありがたいものの、「戦闘中の常時処理落ち」という致命的な欠点を耳にしていたことから、私も、“初プレイ時の作品”としては選ばなかった。
――次に、初代PS版の移植が、PSゲームアーカイブスで登場している。対応ハードは、PS3/PSP/Vitaだ。追加要素こそ無いものの、純粋なエミュレーションということで、獅子戦争のような劣化は存在しない。私は、このゲームアーカイブス版で、FFタクティクスを遊んだものだった。ただし、その2017年は、まだまだVitaは現行機と言える時代であった。その頃と比べると、現在でのハードルは、決して低くないと言えるだろう。
その他、iOSとAndroidにも移植が為されている。こちらは、「獅子戦争」をベースとしつつ、PSP版のような処理落ちを無くした作品であり、追加要素も収録されているため、内容としては決定版と言えるものであろう。しかしやはり、物理キーを持たないタッチパネル端末というのがネックであり、プレイ感覚は異なってくるであろう。私はオッサンだから、ゲームはゲーム機でプレイするものだと思っているのだ…。
そういうわけで。そんな「FFタクティクス」が、今回の移植によって、まずは現行機(PS4/5、スイッチ1/2、PC等)で遊べるようになったと言える。だが、それだけではなく、大きな特徴として、「原作」と「リマスタープラス」的な作品の、同時収録ということがある。
…まず、『イヴァリースクロニクル』こと、今回のFFタクティクスのリマスターには、「クラシック」と「エンハンスド」という、2つのゲームモードが収録される。「クラシック」は、初代PS版を忠実に移植したバージョンである。いっぽうの「エンハンスド」は、“リマスタープラス”のほうであり、画質向上に加えて、キャラクターボイスが採用されるほか、物語が加筆・修正されるという、リマスターとしては非常に珍しい追加要素が用意されるんだそうだ。
――やれ、物語というのは、どうしても好みが分かれるであろうから、ベタ移植となる「クラシック」が用意されるのは、ありがたいものだ。まあ、このような配慮をしてくれる時点で、心配ご無用という感はあるが、仮に「エンハンスド」が非常に終わっている出来だったとしても、「クラシック」の存在により、最低でも「現行機でFFタクティクスが遊べる」という評価点だけは残るだろう。
そして。私が今、気になっているのは、「獅子戦争」での追加要素が存在するか否かだ。
――やれ、PSP版は、処理落ちという劣化によって大幅に評価を落としてしまったものの、その他の追加要素は、基本的に好評だったという。私も、『3DS版DQ8』や、『GBA版FF5』などをプレイして分かったが、この手の「追加要素」というものは、名作に新たな花を添えてくれるものであり、2回目以降のプレイをするにあたり、非常に大きな楽しみとなってくれる。今回は、初代PS版に忠実な「クラシック」も存在するということで、謎の勢力:追加要素いらない派にも配慮が出来ている…。PSP版の追加要素を収録し、新たな要素も加えることで、「エンハンスド」を、本当の意味でのFFタクティクス完全版にしてほしいものだ。それができるなら、税込6800円という準新作クラスの価格も、ファンとしては、全く高いとは思わないものだ。
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さて。私がこのように、FFタクティクスのリマスター版に熱い羨望を寄せているのは、もちろん、FF1〜6をまるごと劣化移植した「ピクセルリマスター」が最低最悪であったからだ。
…やれ、もはや無関心になって久しいものの、2021年に初登場した「ピクセルリマスター」の出来は、それはもう酷いものであった。題名からしてドット絵にこだわっている設定のくせに、実際に出てきたのは、渋谷員子による下手糞なドットである。また、GBAやPSPなど、それまでに登場したバージョンの追加要素は軒並み削除されたくせに、原作のゲームバランスを再現できているわけでもない。音楽は、ドットの雰囲気に合わない誰得アレンジで、原作BGMに切り替えることもできなかった。そして、初出のバージョンはバグまみれであり、とりわけスーファミ作品の4〜6は、もはや商品失格と言えるレベルであった。しかも、この出来で、発売中だった過去バージョンを配信停止にしてしまった。史上最悪、未来永劫に語り継がれる、伝説のクソ移植だ。
――その後、一応は、2023年に、PS4やスイッチといったCS機に移植される際に、FFファンのプロデューサーがかなり頑張ってくれたようであり、原作BGMへの切り替え機能を皮切りに、かなり多くの問題点に手が加えられ、多少はマシな作品になった。だが、それでも元が酷すぎのため、多少マシになっただけである。渋谷員子の汚染ドットは何も変わっていないし、追加要素も削除されたままだ。私は、“遊べる要素の量”を重要視しているため、これら「ピクセルリマスター」を、やり込みプレイの対象として選ぶことは、決して無い。だが、こんな不出来な作品でも、FFブランドかつ低価格ということで、本数だけは出ているらしい。もっと出来の良いバージョンのFF初期作を、多くの人に楽しんでもらいたかったのだがなあ…。
というわけで。「ピクセルリマスター」の失敗から、今回の「FFタクティクス」のように、過去作の移植がしっかり行われるようになったとも言えるかもしれない。しかしながら、私はFF本編作品のファンであるため、やはり、“FF1〜6が踏み台にされているような状況”には、「なんで本編作品だけ、こんな酷い目に遭わなきゃいけないんだ」という気持ちが強い。
…そんなわけで。ピクセルリマスターは、低価格の間に合わせ版ということにして、私は、今からでも、FF1〜6をしっかり再移植してほしいと思っている。特に必要なのは、FF5と6だ。FF1〜4については、PSP版(『3』はDS版か、それを元にしたPSP版)に僅かな手を加えて再移植すれば十分だろう。だが、FF5と6は、GBA版が事実上の決定版と言える状況だ。原作が、キャラ・ストーリー・バトルシステム・BGMなど、様々な要素で人気の作品であり、GBA版での追加要素も好評だ。それが、240×160という、現代の基準であれば、携帯電話サイズですらキツいと呼ばれる画素数の作品しか存在しないのだ。
――そのうえ、既にWiiUゲームアーカイブスは閉店し、ピのせいで「旧スマホ版」と呼ばれる作品も配信停止してしまった。そのため、“追加要素ありのFF5,
FF6”は、現在、決して新品購入ができない。なんと悲しいことか…。私が、もう人生で二度とできないほどの熱戦を繰り広げた「オメガ改」や「神竜改」とは、もはや誰も新規に戦えない状況となってしまっているのである。
だからこそ。FF5と6については、今回の「FFタクティクス」のリマスターのように、入魂の移植をしてほしいと思っている。ピクセルリマスターのような出来損ないではない、本当の意味で「決定版」と言えるものを、だ。そうしたら、その作品を使って、またFF5や6のやり込みプレイをやってみたいな。
(2025年6月5日)
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