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管理人の日記 - 2017年11月の記事 / やり込みinFF

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管理人の日記ログ
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このイラストの本田いいよね…


 中途半端な時期であるが、今年最も熱中してプレイしたゲームと言える、
「アイドルマスター・シンデレラガールズ:スターライトステージ(以下、「スターライトステージ」)について、その感想を書いてみることにしよう。
 …まず、『スターライトステージ』は、iOS/Android向けに配信されている音楽ゲームであり、一般には
「デレステ」と略されることが多い。一応、分類的には課金ガシャを採用したソーシャルゲームに近いのだろうが、対戦やランキング要素は控えめであり、どちらかと言えばスタミナ制とオンラインアップデートのみが採用されたシングルプレイの音楽ゲームという感が強い。
 ――ちなみに、私の音ゲー歴と言えば、ご存じの通りかつては「DanceDanceRevolution」シリーズを深くやり込んでいたが、現在は諸事情もあって、それほど足しげくプレイすることは無くなった。また、「アイドルマスター」シリーズに関しては、昨年末にPSVR版の「ビューイングレボリューション」を初プレイし、それをきっかけとして興味を持つようになった新参組である。また、「スターライトステージ」に関しては、いろいろあって5月からiPadを使ってプレイをするようになり、現在に至っているというものである。

 さて。『スターライトステージ』の基本システムは、5つの
判定エァリァに向けて落ちてくるノーツに合わせて、タイミング良くタッチパァーノゥを押すというタッチパネル型の音楽ゲームであり、その他の特殊ノーツとして、押しっぱなしにする「ホールド」(離す際にも判定あり)、指を特定方向に動かす「フリック」、高難易度モードのみに登場する「スライド」が用意されている。その曲のプレイこそ、ソーシャルゲームのようなスタミナ制が採用されているが、練習モードであるリハーサルがほぼ無制限に実施できること、スタミナ回復も無償配布アイテムを集めておけば十分に間に合うこと、そして全ての曲の全ての譜面が無料で解禁できることから、音ゲー部分を楽しむために窮屈さを感じることはまず無いと言える。
 …また、楽曲数は、現時点でのプレイ不可能曲
(イベント楽曲で、約1ヶ月後に通常解禁)を含めて130曲で、全ての曲にDEBUT/REGULAR/PRO/MASTERの4譜面と、曲によっては高難易度のMASTER+譜面や縦画面プレイができるLIGHT/TRICK譜面が用意されている。難易度は30段階で、簡単な曲は初見でもオールパーフェクトが可能なくらいであるし、25くらいまでは少し慣れれば簡単にフルコンボを達成できるが、26強あたりから譜面ごとの個性が目立つようになり、難易度的にも面白さ的にも、音ゲーとしてやりごたえのあるものになっている。
 ――その他、「アイドルマスター・シンデレラガールズ」には合計183人のオリジナルアイドルが登場するのだが、
全てのアイドルは「ノーマル」か「レア」という低めのレアリティで入手することができ、共通衣装も無料分だけで3種類が用意されている。また、本作の魅力の一つと言える高品質な3DMVも、解禁条件は「MASTER譜面をクリアすること」であり、音ゲー慣れした人なら特に難しくはないし、そうでない人も「回復」「ダメージガード」などのスキルを組み合わせる・コンティニュー(無償配布分でOK)を使うなどの方法で解禁をすることができる。そのため、「好きなアイドルを好きな曲で踊らせたい」という場合においても、基本的には窮屈さを感じることなく楽しむことができると言えるだろう。

例の「ウサウサウーサー」については滅茶苦茶練習しました


 では、長々としたシステム説明が終わったところで、『スターライトステージ』のゲームとしての魅力とは何なのだろうか。それは、「@スマートフォン・タブレットという端末で、既存ゲームに遜色のないゲーム性を実現したこと」「A人によって様々な楽しみ方ができること」という2点に集約できる。
 …まず、@の
「スマートフォン・タブレットという端末で、既存ゲームに遜色ないゲーム性を実現したこと」について。これまで、私は「ソーシャルゲーム」と言うと、据え置きゲーム機と比べてミニゲームクラスのゲーム性しか持たず、「何が面白いのかさっぱり分からない」と侮蔑的な目を向けていた。いやむしろ、今も世間で流行っているとされるソーシャルゲームの大半に対して、「こんなもの何が面白いんだ」と思っている。しかしながら、「スターライトステージ」では、音ゲーのシステムを採用することにより、タッチパネル端末で致命的となる「操作性が悪い」という問題を解決している。タッチパネルを用いて、音楽に合わせて画面を叩くというのは実に直感的なものであり、そこに何ら問題は存在しないものである。
 ――また、システム以外のゲーム性面においても、私の評価は高く、
楽曲は音楽面・譜面ともに魅力たっぷりであり、新曲追加の際にはその大半でイベントが開催されて、全7話のミニシナリオが付いてくる。追加頻度も、概ね1ヶ月に3〜4曲程度と、アーケード音ゲーに匹敵するものである。また、楽曲・イベント以外でも、システム面で追加される要素も多く、更新時刻の毎日15時は私にとって楽しみの一つになっている。この手のアップデートされるゲームで毎回の更新を楽しみにするのは、2009年の「DanceDanceRevolution X」以来というものである。
 総合して、「スターライトステージ」は、いわゆる“スマホゲー”としては異色なほどにゲーム性が高く、PS4/Vitaといったゲーム専用機の作品にも全く劣ってはいない。また、今や誰もが持っているスマートフォンでは2D/3Dを使い分けてプレイ可能なほか、タブレット等の端末も使えるとあって、
その手軽さ・奥深さはトップクラスであると言えよう。娯楽を大量消費する現代において、その最先端を突っ走っていると言えるゲームなのである。

 また、Aの
「人によって様々な楽しみ方ができること」について、『スターライトステージ』は“音ゲー”ということもあって、基本的には「難関譜面のクリア」「フルコンボ達成」「ハイスコアの更新」など、音ゲー要素の攻略にやりがいを感じるパターンが多いと思うが、それは必ずしも強要されるものではなく、人によって様々な楽しみ方をすることができる。というのも、全ての曲に最低でも4種類の譜面が用意されているため、音ゲーが苦手な人や環境面で制限を受ける場合においても、それぞれのレベルに合わせて楽しむことができるからだ。また、本作のイベントでは過剰な高難易度譜面の攻略を強要されるものは無いため、上位を目指す場合にも、必ずしもMASTER/MASTER+といった高難易度譜面を選ぶ必要は存在しなくなっている。
 …そして、楽曲面においても、
本作では意図的に様々なタイプの楽曲・作曲者を採用しており、単純なアイドル音楽ゲームの枠に囚われない楽曲陣を楽しむことができる。一例を挙げてみれば、「ゴッドイーター」シリーズで活躍した人や、ネットミュージックで人気を博した作曲家、その他にも他音ゲーに曲を提供している人など数多くの作曲家が参加しており、非常に多彩な楽曲を楽しむことができる。総勢183人居るアイドルと同じく、楽曲面においても、きっとあなたが好きな曲を見つけることができると言って良いのである。
 ――また、その他の要素についても、全てのアイドルには「コミュ」というミニシナリオが用意され、MVでは高品質な3Dモデルを視聴することができる。また、基本機能の一つとして「ルーム」というアメーバピグのような2D空間が用意されており、自由に部屋を作って好きなアイドルを5人まで登場させられるほか、様々な家具に対するアクションを楽しめ、こちらもルームアイテムは続々と追加されていっている。その他、人によっては、二次創作を楽しむこともできるかもしれないし、アニメ版や関連CDなどのメディアミックスも充実している。
本作は、基本的には音ゲーであるが、人によって様々な楽しみ方ができる作品であり、そういった幅の広さも大きな魅力だと言えるのである。

MASTER+はかなり難しいのでまだまだこれからですね


 そんな感じで、上では『スターライトステージ』の良いところばかりを挙げてきたが、もちろん不満点が存在しないというわけではない。最大の問題は、本ゲームを語る上では避けては通れない、
「課金システム」のことである。
 …というのも、本作においても、ソーシャルゲームでありがちな
「課金ガチャ(作中での表記は“ガシャ”)が採用されており、限定アイドルが手に入るのは0.4%〜0.75%と、例によって小数点以下の確率になっている。最近になって、あまりにもくじ引きで当てられない場合、一定金額に達すると必ず目当てのアイドルをスカウトできるようになる、いわゆる“天井”が採用されたが、その額は実質的に90000円と、一般的な感覚からすればあまりにも高い。10分の1でも高く、下手をすると100分の1でも高いと感じる人がいるかもしれないくらいである。しかも、ガチャ=くじ引き形式ということで、いわゆる“射幸心”を凄まじいまでに煽る形式になっていて、これに挑戦して悲しい思いをしていった人は数限り無いのである。ここ最近でも確率操作などの黒い話が話題になったとあって、この「課金ガチャ」形式は根本的に破綻していると言わざるを得ないのである。
 ――やれ、正直『スターライトステージ』くらいのクオリティのゲームをプレイできるのであれば、例えば月額1000円+限定衣装のキャラクター500円とかでも構わないと
私は思うし、実際に私はくじ引き以外の「衣装」「楽曲CD」などに関しては、積極的に購入している。しかしながら、そのような月額課金でゲーム運営が成り立つかと言えば、恐らくは成り立たないであろう。そのため、現実問題として、このように「高額課金者から搾り取る」という課金モデルになるのは致し方ないと言える。まあ、この辺りの集金システムに関しては、まさしく業界の闇と表現するべきものであり、深く触れることはやめておこう。少なくとも、本作はそこまでお金を使わずとも楽しめる内容になっており、煽ったほうも同罪ではあるものの、課金は自己責任なのだから。

 その他、ゲーム内容面に関しては、種々の不満点はあるものの、そこまで深刻と言えるものは存在しない。
 …例えば、音ゲー部分に関しては、
「フリック抜け」「巻き込み」といったフリック関連の不具合が多く、それに関しては原因がどうあれ、プレイヤー目線では強く理不尽だと感じてしまうものである。しかしながら、他のゲームでも最終的なやり込みクラスになればどうしても不満点は見えてくるということで、これくらいは仕方ないというものなのかもしれない。少なくとも、プレイ面で絶対に解決が不可能という類のものではないし、それに難易度25のフルコンくらいまでなら、特に大きな問題はなく誰でも楽しめるようにはなっているのだから。
 ――また、音ゲー部分以外に関しては、若干ながらゲーム展開がマンネリ化してしまっているという点もあり、とりわけイベントごとに追加される「コミュ
(ミニシナリオ)所詮は音ゲーのおまけの域を出ていないというのが気になるところである。しかしながら、本ゲームの世界は「サザエさん時空」「時間が進まない空間」であり、あまり大きく物語を動かせないのは致し方ないというところである。この辺りは、別に本作が全ての分野を網羅する必要は無いということで、他ゲーで補完することもできるし、実際に音ゲーではない「アイドルマスター・シンデレラガールズ(“モバマス”)では、本作と同じ世界観で、イラストとそれに関連するシナリオの追加が高頻度で行われているため、そちらで補完することも可能であろう。

 そんな感じで。私にとって、昨年末に唐突に現れた「アイドルマスター・シンデレラガールズ」は、『スターライトステージ』を通して、またたく間に私のゲーム環境を一変させた。現状、
私が最も熱中しているゲームと表現して良く、今もイベントなどを通して楽曲追加や機能更新が精力的に行われている。私のように、ゲームを生涯の趣味としている人間ですらこうなのだから、ごく普通のゲーム好きくらいの人々にとっては、この作品だけで十分いっぱいいっぱいになってしまうであろう。それくらい、ゲームとして充実しているコンテンツなのである。
 …ただ、例えば私が来年のこの時期もこのゲームに熱中しているかと言うと、それは必ずしも断言はできず、
むしろやっていない可能性のほうが高いであろう。やれ、このゲームのように、娯楽の段階を暴力的なまでに推し進めたコンテンツは、やがて更なる暴力的な存在によって押し潰されるのが世の常である。それが何になるかは分からないが、盛者必衰・諸行無常というものであり、1年経てばどうなっているかは全く未知数というものなのだ。
 ――何はともあれ。本作「アイドルマスター・シンデレラガールズ:スターライトステージ」は、
課金システムに解決不能な難点があるものの、その辺りと上手く付き合って行けば、手軽かつ奥深く楽しんでいけるゲームとなっている。そのゲーム性の高さは、私から“スマホゲー”への偏見をすっかり失わせるほどであった。これから先にどうなるかは分からないが、少なくともいま遊んで損をするゲームではない。この作品の登場により、私の中でのゲーム文化は更に新たな段階へと進行した。皆さまはどうする。宴を共に楽しむか、それとも――?

(2017年11月18日)

登録タグ/ ゲーム一般 シンデレラガールズ
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これ何気に良いコピーだったのでは…


 諸事情により、最近では積みゲーを崩すことが多くなり、現在ではPSvitaの
「ゴッドイーター:リザレクション」をプレイしている。
 …この作品は、2015年10月に発売された、初代「ゴッドイーター」のリメイク作品であり、アッパーバージョンの「バースト」に更に追加要素を収録した、『1』の決定版と言える作品である。発売前は、同年2月に発売された「ゴッドイーター2:レイジバースト」
【2015/12/26】にも初代要素の大半が収録されていることから、早すぎるリメイクに懐疑的な考えを持っていたが、遊んでみるとこれはこれでなかなか悪くはない。とりわけ、新要素の「プレデタースタイル」の存在が大きく、これまでよりも更に爽快でハイスピードなアクションが楽しめるようになっていると言える。

 しかしながら。私はプレイを進めるうちに、
PSvitaの操作性から来る限界に直面してしまったのである。というのも、本作の「プレデタースタイル」(「捕食」に関する特殊アクション。本シリーズでは、敵に対して「捕食」攻撃を行うことにより、キャラクター強化の恩恵を受けることができ、『リザレクション』ではその動作をプレイヤーごとに設定できる)の中でも有用なものの一つに「飛燕」というものがあり、内容は「空中で捕食をしながら前方に突進をする」というものである。これを使うと、「捕食時間を維持しながら敵の裏に出て攻撃を回避する」という流れを自然に作り出すことができ、攻防一体の極めて効率の良い行動ができる。
 …しかしながら、コマンドが「空中でのR+△の同時押し」というのが致命的にまずく、
少しでもタイミングがずれると「R」のみの空中ダッシュが発動したり、はたまた「△」のみの落下攻撃が発動したりと、極めて暴発をしやすい。また、微妙な高さで発動をさせようとしてタイミングが遅れると、今度は「地面に足が付いた状態でのR+△の同時押し」と認識されてしまい、全く別の攻撃が出てしまう(地上でのクイック捕食)のだ。
 ――やれ、本作はハイスピードアクションだけに、1ミスから崩れる場面も多く、大きなストレスを感じさせられてしまう。この操作性の問題は、ボタン数を増やさなければ決して解決することができず、実際に同作のPS4版では、一部の操作が別のボタンに割り振られて操作性が向上しているのだという。

 というわけで。前置きが長くなったが、本日は
「PSvitaの次世代機をどうするか」という話題である。
 …やれ、上に書いた通り、2011年に発売したPSvitaは、「操作性」を始めとして「処理能力」「本体機能」「メディア容量」など、ありとあらゆる面が既に限界に達してしまっており、残念ながら
PS4が普及しきった現環境には着いて行けていないと表現せざるを得ない。
 ――それにも関わらず、ソニーから新型携帯機が出るという声は聞こえてこない。これは何故なのか、そして「Vita次世代機」が出るのなら、それは果たしてどんなものにするべきなのだろうか。本日は、そういう話について考えてみたいと思う。

なんか、補給線が伸び切ってまともに戦えない軍隊みたいな…


 では、Vitaの「寿命」が現実的なものとして見えてきた今、なぜこれまでのように次世代機の声が全く聞こえて来ないのか。その真の理由はもちろんソニーしか知らないのだが、よく言われているものとして、
「@携帯機としての性能の進化に限界が見えたこと」「A主戦場である海外で携帯ゲームがあまり受け入れられていないこと」の2つが挙げられる。この2つについて、順番に説明をしていこう。

 では、最初に@の
「携帯機としての性能の進化に限界が見えたこと」についてである。まず、読者の皆さまの大半はスマートフォンをお持ちであると思うが、もしその内部構造を見たことが無いのであれば、「(機種名) 分解」などのワードで検索をしてみて欲しい。すると、恐らく面積の大半を占める電池と、そのおまけのようなプロセッサーの数々に驚くはずだ。このように、現在の高性能な機器を支えるためには多大な電力が必要となり、もはや電池だけで内部構造の半分以上を専有してしまうのである。しかも、その気になれば電池とプロセッサーは小型化が可能なのであるが、それに伴う発熱からはどうしても逃げることができない。現状でも、スマートフォンで重たい処理をすると、熱くなって性能が低下したり、最悪の場合は変形・爆発などの事故を起こすことがある。そこから目を逸らして無理な集積化をすると、文字通り爆発的なデザインになってしまう。この発熱問題は、「核融合」などと言って笑いものにされることがあるが、高集積化が進めば進むほど、「知恵熱」がごとく、頭の痛い問題になってしまうのである。
 …また、処理性能と発熱の問題以外においても、
携帯機での性能面のネックは山積みであり、例えば記録メディアの容量に関しては、PS4のブルーレイは50GBであるが、Vitaのメディアはコスト面からか4GBのカードが使われることが多く、これを無理にPS4レベルにまで引き上げようとすると、ソフトの値段が大幅に上昇してしまう。また、操作性の面においても、携帯機で無理に据え置き機のような操作を採用しようとすると、今度は強度や携帯性のほうに問題が発生してしまう。さらに、それらの性能を合計した価格面に関しても考慮せねばならず、現環境では「2年で新しくなるうえに高価格帯だと5万〜10万円」という頭のイカれた特性を持つスマートフォンが事実上のライバルとして存在する。それに真っ向勝負を挑むのは、あまりにも無謀というものである。
 ――総合して。携帯機は、高性能化をすれば良い据え置き機と比べて、
解決しなければならない技術的問題がとても多く、設計の難易度は極めて高いと言える。しかも、それらを解決したところで、結局のところ据え置き機の劣化版という特性が消えることはないのだ。そうなると、そこまでのリスクを負って、果たしてゲーム専用の携帯機を作り続ける必要があるのか? という話になってしまうのである。

 また、Aの
「主戦場である海外で携帯ゲームがあまり受け入れられていないこと」について。PSvitaは、日本ではそれなりの市場を持っていると言えるが、残念ながら海外での存在感はからっきしである。日本国外で開催される新作ゲーム発表イベントでも、PS4の隣に並んでいるのはPSVRであり、Vitaに関しては発表会全体を通して小粒なタイトルがギリギリ対応していれば良いかというレベルである。そして、現在のゲーム業界の主戦場は海外であるため、必然的にそこで普及していない携帯機は後回しにせざるを得なくなってしまうのである。
 …しかしながら、もちろん日本市場を単独で見たとしても、決して規模が小さいものではなく、「そこで流行している携帯機に注力する」というのは理解できなくもない。しかしながら、皆さまご存じの通り、
日本市場ではスマートフォン向けの携帯ゲームが猛烈な勢いで普及しており、反比例してゲーム専用機の市場は縮小し続けている。一説には、日本人は世界で一番課金ゲームが好きな民族とされることもあり、ゲーム専用機の立場はこれから下がることはあっても上がることは無いであろう。「プレイステーション」を産み出した国としては思えない、あまりにも、あまりにも嘆かわしい現実である…。
 ――結論として。ゲーム専用携帯機は、海外ではあまり受け入れられておらず、日本においてもその立場はどんどん苦しくなってきている。
ここに全力を投じるのは、あまりにもリスクが大きいのである。その点、据え置き機であれば、海外も含めた大きな市場に挑戦できるほか、PS4の高性能を活かしてスマートフォン向け携帯ゲームとの差別化もできる。この現実を直視したうえで、果たしてあなたなら携帯機にソフトを出そうと思うだろうか…?

信じろ。そこに希望があるって


 というわけで。「@性能面での進化がきつい」「A海外に市場が無い」という2点の問題から、
「Vita次世代機」の未来はあまりにも苦しいと言わざるを得ない。では、それをもって「Vita次世代機」が出ないと言えるのか。いや、そんなことはない。そんなことは無いと思いたいのである。
 …というのも。そもそも現環境は、「PS4が世界で成功をしている」という大きなアドバンテージがあるため、ソニー側に他の行動を取る余裕がある。あれほど初期が難航したPS3を手放さなかったソニーが、ここで携帯機市場を捨ててしまうとは考えづらい。また、各種の技術的問題に関しても、
iPhone4Sが最新だった時代にVitaを25000円で発売できたソニーであれば、かなり高い水準で解決していくことが可能であろう。加えて、携帯機の特性として、多少グラフィックや操作性で劣るゲームであっても楽しみやすいというものがあり、小粒なタイトルや昔のゲームを再生するためのハードとしては、今後も一線級で残り続けると思われる。その他、スマートフォンとの差別化についても、物理ボタンが存在しなければ実現できないゲームというものは実に多いため、個人的には区別は十分にできているように思う。

 というわけで。個人的な考えとしては、
携帯ゲーム機は今後も存在意義が有り続けると思うし、そういうハードをソニーには出し続けてほしいと思うのである。もちろん、現環境でのゲーム専用携帯機が厳しい位置に立たされているというのは、もはや痛いくらいに知っている。だが、私はできると思うから期待をしているのだ。当然、それによって出来損ないのハードが出現したのならば容赦なく批判させてもらうが、個人的には心配はしていない。何故なら、PSハードでこれまで最終的な結果まで見て失敗だったと言えるものは、何一つとして存在しないからだ。
 ――やれ、こうやって閉塞感のある今だからこそ、ゲーム専用機の真価が試される。だからVita次世代機には、
この環境を一変させるような存在になってほしいのだ。例えばPS4ならば、前評判の「性能が上がっただけの凡庸なゲーム機」という印象から一転して、ゲーム専用機そのものを復権させるような存在感を示した。そして当然、Vita次世代機もそうあるべきなのである。そんな次世代機が発表されるのを、ずっと待っていますよ。

(2017年11月18日)

登録タグ/ ゲーム一般
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